漆器のお手入れ

漆器のお手入れ方法

特別なお祝いの席にも用いられる漆器のイメージから、 「漆器のお手入れはなんだか大変そう…」と思われている方も いらっしゃるかもしれません。 しかしながら、漆器は少々ご注意頂いてお手入れ頂ければ 他の食器とあまり大きな違いなくお使い頂けます。こちらでは、 漆器のお手入れの方でお気をつけて頂きたい点をご案内致します。


▼お手入れ方法の説明動画はこちら
(3分程度でご覧いただけます)



1. 極めて美術性の高い漆器を除いて、つまり、普通の漆器は全て、 通常の食器同様『 スポンジ 』 と 『 洗剤 』で、お手入れをして 頂いて構いません。

2. 直射日光が大敵です。お気をつけ下さい。

3. 著しい乾燥・湿気はお避け下さい。(暖房が直接当たるなど)

4. しまう際には、漆器は漆器で重ねますと傷がつきにくくお勧めです。

5. 指紋には『 乾拭き(からぶき)』 は効果的です。漆に対しても優 しい作業です。

6. 漆の光沢を保つためにも柔らかい乾いた布で拭いて頂きますと 効果的です。 汚れがなかなか落ちない場合は、洗剤でお手入れ下さい。

断熱性・耐久性のある漆器

〜初めて漆器をお使いいただく方へ〜


漆器の特徴:@断熱性と耐久性


漆の持つ断熱性によって、お椀が熱くて 持てないということがございません。また、 保温性にも優れているので、漆器のお椀に 入れた中身が冷めにくく、お料理を美味しい状態で 長く召し上がることができます。

耐久性の観点からですが、一般的に、漆器は「フォークなどを 使うと傷がつきやすい」とも言われます。 確かに鋭利なものを用いると傷がつくことはございます。
ただその一方で、他の食器と比べますと「割れにくい」、 「欠けにくい」といった特徴を備えております。 (※「割れにくい」という縁起の良さから、結婚祝いなどのお目出度い時に、 漆器が選ばれるのはそういった理由もございます。) また、万が一漆器を落とすなりして欠けてしまった場合でも、 漆を塗り直すことによって新品同様の状態になりますので、 長くお使い頂けることと存じます。

使い続けることであじがでる漆器

漆器の特徴:Aお使いいただくことでより深まる艶感


そして、漆器の大きな特徴は、その「美しい艶(つや)」に あるのではないでしょうか。しっとりと艶やかに輝くその艶は、 見た目の美しさだけでなく、それに触れたときの優しい感触も備えております。

使い始めの際にも、特有の艶を持つ漆器ですが、 使い続けて頂くことでその艶はより深みを増し、その味わいを深めていきます。 「漆器」というと、お正月やお祝いの席など ‘とっておきの場面’に使用する特別な器… と考えられる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに漆器は特別な食卓で華やかさを添えてくれます。 しかしながら、日常にお使い頂くことで、美しさや愛着をより深く 備えていくのが漆器の魅力でもあります。皆様の毎日の食卓で漆器をお 気軽にお使い頂ければ幸いです。